- 著者
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栃木 透
森 幹人
夏目 俊之
赤井 崇
林 秀樹
松原 久裕
大出 貴士
- 出版者
- 日本臨床外科学会
- 雑誌
- 日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
- 巻号頁・発行日
- vol.74, no.2, pp.386-390, 2013 (Released:2013-08-25)
- 参考文献数
- 18
Glomus腫瘍は四肢末端の皮下や爪下に好発し,胃原発のGlomus腫瘍はまれである.症例は52歳,男性.平成22年8月,胃粘膜下腫瘍の診断にて当科紹介.入院後精査から前庭部大彎の大きさ25cmの胃carcinoidの診断となり手術施行.病理組織所見および免疫染色から胃原発のGlomus腫瘍の診断であった.現在,WHOによるGlomus腫瘍のCriteriaによれば,大きさ2cm以上の胃Glomus腫瘍は,転移性病巣を形成するリスクのある悪性病変と定義されている1)2).しかし,本邦報告例では転移再発例はなく,海外の報告例4例のみであった.胃Glomus腫瘍に関して若干の文献的考察を加えて報告する.