著者
赤山 みほ
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.242-254, 2016 (Released:2017-01-08)
参考文献数
29

本研究の目的は,地方公共団体が公立図書館に指定管理者制度を導入する際の選考プロセスの実態と課題を明らかにし,解決策を提示することである。文献調査では,制度成立の経緯,法的位置づけ,入札方法に問題があること,質問紙調査では,約半数の地方公共団体が,入札方法に公募型プロポーザル方式を用いていること等が明らかになった。これらから,公立図書館へ指定管理者制度を導入する際には,透明性と公平性の確保のため,指定管理者に関する情報公開条例を制定し,入札方法に競争的対話方式等を取り入れることが望ましいと結論づけた。