著者
軽部 大蔵 加藤 正司 浜田 耕一 本田 道識
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.535, pp.83-92, 1996-03-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
15
被引用文献数
22 19

不飽和細粒土の力学的挙動を水分特性曲線を拠り所として考察した. すなわち, 間隙水を吸着水, メニスカス水, バルク水から成るとし, これらの量と力学的作用を求める方法を提案した. 提案法によっていくつかの理論値を算定して, 実測力学挙動と比較した. 本論文は不飽和細粒土の三軸圧縮特性を論じる三部作の第1論文であり, 順次, 圧密挙動, 軸圧縮挙動を詳論する予定である. 研究の対象とした試験は飽和供試体を三軸試験機に設置して, 先ずサクションを与えて不飽和化し, 次に等方圧密し, 最後に排水軸圧縮するものである. 供試体はサクション過程を種々に設定して, 同一のサクションを持ちながら, 相異なる飽和度を示すようにした.
著者
軽部 大蔵 深川 義隆 本田 周二 河井 克之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.665, pp.1-18, 2000-12-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
15

大水深の海域に大規模な埋立地を造成すると, 大きな荷重増加が海底地盤の深所にまで及ぶことになる. このことが造成地の沈下挙動の予測に幾多の問題を引き起こしている. 本論文は, 神戸ポートアイランドおよび六甲アイランドの多くの地点や構造物について続けられている長期沈下測定記録の一部を埋立経歴とともに整理したものである. それによれば, プレローディングは, その撤去後の地表面沈下の軽減に有効であり, このことは, 地震時沈下にも当てはまる. また, 双曲線法の長期沈下予測への適用性も詳しく検討され, その限界が示された.