著者
辻 崇宏 上野 禎一
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会 2009年年会
巻号頁・発行日
pp.84, 2009 (Released:2010-04-06)

福岡県福岡市西区長垂には日本でも有数のリチウムペグマタイトがある。 リチア雲母やリチア電気石をはじめ、様々な希元素鉱物・放射性鉱物を産する。 今回、生成環境を調べる一環として、改めて鉱物記載と希土類元素に着目した組成分析を行い、さらに、流体包有物の均質化温度と塩濃度を測定し生成条件などの考察を行った。 組成分析は本鉱床の特徴的な鉱物であるmanganocolumbite(Mn0.68,Fe0.22)Σ0.90(Nb1.75,Ta0.21)Σ1.96O6などの分析結果を得られた。 また、石英中の流体包有物の均質化温度は354-294℃と高温熱水系の値を示した。 今後は均質化温度と塩濃度の関係性等、本鉱床の石英の形成環境を詳しく検討し、生成条件等の考察を行う。