著者
遅 力榕 Lirong Chi
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 = Hyoron Shakaikagaku (Social Science Review) (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.136, pp.29-43, 2021-03-31

本稿では,コロナ禍において新設された地域交流スペース「カフェあずま」に対する参与観察およびインタビュー調査を通して,つながりの再生ができた経緯を明らかにし,ウィズコロナの中で地域活動を継続することに対する示唆を得て,「新しいつながり事業」への提言を行うことを目的としている。調査結果の分析を通して,「カフェあずま」は専門職と拠点の交差によって実現された感染予防に配慮した居場所であることが明らかになった。そして,ホームヘルパーを「新しいつながり事業(つながり推進員)」の人材として生かす可能性,地域福祉活動および場の再開の必要性への検討に至った。コロナの終息が見えない中,つながり再生の道を開く必要性を痛感している。論文(Article)