- 著者
-
渡邉 亮
遠藤 俊太郎
- 出版者
- 日本交通学会
- 雑誌
- 交通学研究 (ISSN:03873137)
- 巻号頁・発行日
- vol.62, pp.125-132, 2019 (Released:2020-04-27)
- 参考文献数
- 10
近年、特に地方部において、公共交通の輸送需要の根源となる沿線人口が大きく減少しており、今後さらに人口減少が進めば、大量輸送に適した鉄道の特性が発揮できず、その維持が困難となることも想定される。本研究では、2018年3月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の地域別将来推計人口(平成30 年推計)」をもとに、JR線の沿線人口やその構成が今後どのようになるかを線区別に集計・分析した。その結果、今後人口が増加する線区でも定期旅客輸送のベースとなる年少人口や生産年齢人口の伸びは期待できないこと、輸送密度が低い線区ほど人口減少ペースが速いことなどが明らかとなった。