著者
今井 公太郎 遠藤 克彦 大井 鉄也
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
学術講演梗概集 (ISSN:18839363)
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.88-89, 2013-08-30

日本は経済成長期を経て、少子高齢化、省資源化が進んだ成熟社会に向かっている。これに呼応して都市は、スクラップ・アンド・ビルトの時代から、すでに築かれた大量の建物をどのように利用するかを考えねばならない時代に移行している。これからの時代の建築家は、古いモノを活かす文化を社会に根付かせ、<時間>をコンテクストとした建築設計の方法論を育てていく努力が必要である。本プロジェクトでは自然かつ新しい増改築の表現方法を試みている。増築を伴った改修の方法として、「古いものと新しいものの対比を際立たせ、古い部分を尊重しながら、新旧ふたつの空間をバランスさせる手法」が多くの事例でみられる。しかし、新しいものは、いずれ必ず古くなる。新旧の対比という方法には一時的な効果しか期待できない。そこで、本プロジェクトでは、最初から新しいものを古いもののようにつくり、すでにある古いものに馴染ませて空間の質をひとつにまとめる方法を試行している。
著者
遠藤 克彦
出版者
山口大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

キタテハ・アゲハチョウ・ベニシジミの3種の蝶では、その成虫に季節型がある。その夏型成虫の発現に、蛹期に脳から分泌される夏型ホルモンが関与していることが知られている。今回、これらの蝶の前蛹または蛹から脳を集め、2%Naclの抽出液をつくり、キタテハの短日蛹(秋型成虫を生ずる蛹)に注射したところ、短日蛹から夏型成虫をつくる夏型ホルモン活性が、これらの抽出液に存在していることがわかった。更に、カイコ蛾の脳を集め、その抽出液をつくり、夏型ホルモン活性を調べたところ、このカイコの脳の2%Nacl抽出液にも、夏型ホルモン活性が存在していることがわかった。上記の3種の蝶とカイコの脳に存在する夏型ホルモン活性物質は、acetoneや、80%ethanolでは抽出されず、硫安によって沈澱(50-60%飽和で、2%Nacl抽出液中の夏型ホルモン活性の50%が沈澱する。)させられることがわかった。また、キタテハの夏型ホルモンについて、その性質を調べたところ、熱にはかなり安定(95℃,5分)であるが、trypsin処理でその活性が失われることがわかった。ついで、キタテハとカイコの2%Nacl脳抽出液をSephcclexG-50および高速液休クロマトグラフィーにかけて調べたところ、いずれの夏型ホルモン活性物質も分子量が3,500から6,000の間であり、逆層クロマトグラフィーの溶出時間もほぼ同じであった。得られた夏型ホルモンの分子量、逆層クロマトグラフィーの溶出時間から、これらの夏型ホルモンは、先に報告されているカイコの前脳腺刺激ホルモンと分子量(4,400)逆層クロマトグラフィーの溶出時間ともほぼ同じであることがわかった。また、SephcclexG-50と逆層クロマトグラフィーの各フラクションをアゲハチョウの休眠蛹に注射し、前脳腺刺激ホルモン活性を調べたところ、夏型ホルモン活性が存在するフラクションと、前脳腺刺激ホルモンが存在するフラクションとがほぼ同じであることがわかった。