著者
都 恩珍
出版者
桜花学園大学
雑誌
桜花学園大学人文学部研究紀要 (ISSN:13495607)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.203-221, 2004-03-31

同時発話は会話進行のトラブルから生み出される無意義なものでない。本研究では,同時発話の機能を導き出すために同時発話そのものの体系的な構造分析を試みた。発話文の類型を出発点とし,同時発話による発話の中止有無,中止発話の修復有無,最終的に同時発話前後の話題の類縁関係を考慮に入れるという重層的なプロセスを提案し,同時発話類型の細分化を試みると同時に,同時発話の会話進行への影響を主導性及び協力性の観点から捉えた。