著者
里居 和義
出版者
宇都宮共和大学
雑誌
宇都宮共和大学論叢 (ISSN:18814646)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-8, 2007

Social Capitalはそのまま訳せば「社会資本」であるが、日本語では既に社会資本という言葉には別の意味があるので、「社会的資本」「社会関係資本」「社会的関係資本」などと訳され定訳はない。従ってここでは「ソーシャル・キャピタル」としておく。ちなみに、社会資本とはハーシュマンが使ったindirect productive capitalにもとづく造語であると宮崎勇が述べている。[宮崎2005 P112]私的なものに限定して使われていた「資本」という概念が社会的なものに拡張されたときに、アメリカでは「人と人との関係」に結びつけられ、日本では「限りなく官に近いもの」に結びつけられたということは「社会」とか「公」というものに対する考えかたの違いをあらわしていて面白い。