著者
重富 陽介 種田 あずさ
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.135-141, 2022 (Released:2022-08-05)
参考文献数
62

離島は多様性のホットスポットであるとともに様々な脆弱性を抱えており、その閉じられた境界の中で持続可能な発展の道筋を示すための先行研究が数多く実施されてきた。本稿では、長崎県にある約 600 の離島の中で最も人口が多い五島列島に焦点を当てる。五島列島の中で、五島市を行政の中心に据える下五島では、かねてより洋上風力発電や潮汐発電の日本初の実証地として再生可能エネルギーの利活用を軸とする地域活性化に力が入れられている。本稿では、下五島における持続可能な発展に向けた知見を得るための、同島の肉牛やうどん等の食の特産品に注目したライフサイクル分析のフレームワークと研究展望について紹介する。