著者
岡本 清美 利根川 孝 野村 清英 中野 博生
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

量子スピン鎖の相転移点を数値計算データから精密に決める解析方法として我々の開発したレベルスペクトロスコピー法がある.本課題ではこのレベルスペクトルスコピー法を種々のモデルに適用して,新奇相の発見,相図の精密化,などをおこなった.具体的には,異方的S=2スピン鎖については約20年前の提唱があったものの長い間存在が否定されていたintermediate-D相の存在をはじめて確認した.また,相互作用パラメーターに関する論争が長く続いていたアズライトの磁性に関し,論争に決着をつける結果を得た.