- 著者
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金子 宜正
- 出版者
- 美術科教育学会
- 雑誌
- 美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, pp.179-194, 2008-03-27 (Released:2017-06-12)
戦後のザールブリュッケン国立美術工芸学校における芸術教育に,バウハウス第二世代(バウハウスやイッテン・シューレの関係者を含む)が貢献していたことを,現地における文献・資料調査や卒業生への聞き取り調査等をもとに明らかにした。特に,オットー・シュタイナートとハネス・ノイナーによるバウハウス教育の影響や,ボリス・クライントとオスカー・ホルベックが行なった基礎課程にイッテンの芸術教育が活かされていたことが具体的にわかった。また,同校における専門的な芸術教育家養成や展覧会活動等について述べた。さらに,戦後の芸術教育や芸術活動に貢献したバウハウス第二世代の中心的な人々が1930年頃のベルリンに集まっていたことを指摘し,その重要性について論じた。