著者
鈴木 丈詞 レンゴロ ウレット
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

世界的な難防除害虫であるナミハダニを対象とし,経口摂取した二本鎖RNA(dsRNA)によって誘導されるRNA干渉(RNAi)を作用機構とした次世代農薬の研究開発を実施した.まず,摂食機構を調査した結果,本種は直径500 nm以下の粒子を吸汁できることが判明し,この結果は,dsRNAの保護や植物体や虫体内での滞留を制御するための担体開発に資する.次に,dsRNAの効率的な経口摂取を促す複数の手法人工給餌装置を開発し,RNAiスクリーニングを実施した結果,致死効果を示す標的遺伝子を複数見出した.また,dsRNAの鎖長依存的なRNAi効果と,その分子機構も明らかにした.