- 著者
-
木滑 孝一
千原 明
栗田 雄三
原 義雄
広野 達彦
汐崎 公太
鈴木 正武
角田 弘
- 出版者
- 日本肺癌学会
- 雑誌
- 肺癌 (ISSN:03869628)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, no.2, pp.133-134, 1974-06-25
17才男子.4ケ月前より咳噺喀疾,血疾,発熱,胸痛あり来院.R324万,Hb9.6g/dl.Ht23%.血沈1時間6mm,胸部X線では右上肺野に境界鮮明,均一な円形陰影を認め,気管支造影で腫瘍は右上幹内腔へ突出し,右B_1が閉塞中断していた.内視鏡では右上幹はBlutcoagulaに破れた腫瘍により完全に閉塞されており,その下に黄白色の腫瘍実質も認められた.生検を行ったが悪性所見は否定されたが組織型は不明であった.肺良性腫瘍と診断し49年1月7日右上葉切除を行った.腫瘍は8×6×7cm,薄い被膜に破れ,割面は黄白色,比較的軟い.組織学的に平滑筋腫と診断された.リンパ節転移(一)本症例は文献上19例目にあたると思われる.