著者
渡辺 健寛 濱田 利徳 岡田 英 広野 達彦
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.705-708, 2004-10-20
被引用文献数
4

背景.自然気胸を契機に発見された若年女性の肺癌症例を経験したので報告する.症例.22歳女性.2000年10月右自然気胸に対して胸腔鏡下ブラ切除を施行された.同年11月再発し,当院に紹介された.右自然気胸は胸腔ドレナージで改善したが,胸部CTで左肺尖部のすりガラス様陰影を指摘され,外来で定期的に胸部CTで経過観察していた.2002年11月胸部CTですりガラス様陰影の増大を認めた.肺癌の可能性が高いと考え,同年12月4日手術を施行した.左上葉部分切除し術中迅速病理診断で野口分類type Cの腺癌疑いの診断となり,引き続いて胸腔鏡補助下左S^<1+2>+S^3拡大区域切除および縦隔リンパ節郭清を行った.術後病理診断は野口分類type Cの腺癌で,リンパ節転移を認めず, pT1N0M0,stage IAと診断した.結論.自然気胸の治療中に偶然発見された若年女性の肺癌症例を経験した.気胸などの良性疾患の際にも胸部CTで肺野の他病変に対する注意深い観察が必要と考えられた.また,胸部CT上発見されるすりガラス様陰影に対しては,定期的な経過観察で増大する場合には,肺癌を念頭においた対処が望ましい.
著者
木滑 孝一 千原 明 栗田 雄三 原 義雄 広野 達彦 汐崎 公太 鈴木 正武 角田 弘
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.133-134, 1974-06-25

17才男子.4ケ月前より咳噺喀疾,血疾,発熱,胸痛あり来院.R324万,Hb9.6g/dl.Ht23%.血沈1時間6mm,胸部X線では右上肺野に境界鮮明,均一な円形陰影を認め,気管支造影で腫瘍は右上幹内腔へ突出し,右B_1が閉塞中断していた.内視鏡では右上幹はBlutcoagulaに破れた腫瘍により完全に閉塞されており,その下に黄白色の腫瘍実質も認められた.生検を行ったが悪性所見は否定されたが組織型は不明であった.肺良性腫瘍と診断し49年1月7日右上葉切除を行った.腫瘍は8×6×7cm,薄い被膜に破れ,割面は黄白色,比較的軟い.組織学的に平滑筋腫と診断された.リンパ節転移(一)本症例は文献上19例目にあたると思われる.