著者
鈴木 留美子 山岡 吉生
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、(1)Helicobacter pylori(ピロリ菌)を利用した先史時代アジアにおける人類移動経路の推定、および、(2)ピロリ菌が持つ新規疾患関連因子の探索の2つをテーマとして進めた。テーマ(1)に関しては、沖縄に特異的に見られるピロリ菌の分岐年代(2~3万年前)から、縄文時代以前に琉球列島に人口流入があった可能性が示唆された。テーマ(2)に関しては、胃がん、および胃MALTリンパ腫患者由来のピロリ菌の比較から、主要な病原性遺伝子であるcagAとvacAで、アミノ酸頻度に有意差のある座位を見出した。