著者
大貫 優子 鈴木 重明 重成 敦子 鈴木 進悟 鈴木 則宏 西野 一三 椎名 隆
出版者
日本組織適合性学会
雑誌
日本組織適合性学会誌 (ISSN:21869995)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.46-53, 2017 (Released:2017-04-28)
参考文献数
17

最近,炎症性筋疾患(筋炎)に免疫介在性壊死性ミオパチー(IMNM)という新たな概念が提唱された。本疾患は,多発筋炎(PM)と類似した臨床経過を辿るが,他の筋炎とは異なり炎症細胞の浸潤が殆ど認められない特徴を持つ。筆者らによる日本人におけるHLA多型との関連解析から,特定のHLA多型(A*02:07やDRB1*08:03など)とIMNMとの関連が示唆された。将来的には,HLA多型を切り口とした本疾患発症機序の解明や診断法の開発が期待される。