著者
鍋田 憲助 松尾 敏正 杉沢 博
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.293-299, 1988-06-30

オリーブ(Olea europea Linn.)2品種(Lucca種およびMission種)の葉,花および中果皮+外果皮の揮発成分の構成並びに量をガスクロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフ-マススペクトロメトリーで研究した。2つの品種の揮発成分中に,既にオリーブ中で検出された27成分を含め56成分を同定した。3-ビニルピリジン,メチルビニルピリジン並びにcis-jasmoneを含めた29成分はオリーブより初めて同定された。2つの品種の定性的,定量的差異を検討した。Lucca種中果皮+外果皮でヘキサナールとtrans-2-ヘキサナールが高濃度に存在することが特徴であった。また,Lucca種,Mission種とも花に多種の直鎖状炭化水素が特徴的に存在した。