著者
井原 郁夫 鎌土 重晴 MUKHOPADHYAY Subhas Chandra
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

高温に加熱されている物体内部の3次元温度プロファイルを計測・モニタリングするための新しい超音波手法(超音波サーモメトリ)を創製し、この手法を高温場の材料加工プロセスに適用し、その有効性を実証することを目的とした開発研究を行った。まず、開発した超音波サーモメトリーの有用性を検証するために1次元温度プロファイリングにおける同定精度を理論的、定量的に明らかにし、それらを実験により検証した。次いで、同定精度の向上の方策として横波計測の使用について検討し、その有効性を実証した。さらに、汎用性の高い温度分布モニタリングを実現するために、回転体の内部および表面の温度プロファイリングについて検討した。最後に、本手法の実用化の観点から、鋳造プロセスモニタリングへの適用について検討した。
著者
大石 敬一郎 宝野 和博 メンディス チャミニ 鎌土 重晴 本間 智之
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

自動車用鋼板のような大型部材として用途のある展伸用Mg合金の開発を目指し、圧延・押出などの熱間加工後、時効処理により強化できるような時効硬化型Mg合金の研究を行った。時効析出型のMg-Ca合金はAlやInの微量添加により時効硬化性が改善される。Al添加合金では底面上にGPゾーンが形成され、In添加合金では柱面上に板状析出物の形成が確認された。この柱面析出物は析出強化に有効に働くとされており、新しい時効硬化型マグネシウム合金開発に期待される。さらに、これらの結果に基づいてMg-Al-Ca-Mn合金の熱間押出し材を作製し、400MPaを超える高い引張耐力を示す材料の開発に成功した。
著者
井上 誠 岩井 正雄 鎌土 重晴 小島 陽 井藤 忠男 菅間 光雄
出版者
The Mining and Materials Processing Institute of Japan
雑誌
資源と素材 : 資源・素材学会誌 : journal of the Mining and Materials Processing Institute of Japan (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.115, no.3, pp.189-194, 1999-03-25
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

A newly recycling process for video camera components of AZ 91 D magnesium alloy used for professional market was developed by melting and casting processes in order to satisfy the JIS specifications for recycled AZ 91 D magnesium alloy ingot. Various quantities of Mn were added to the melt in order to avoid contamination by impurities such as Fe, Ni and Cr from paints. Composition analysis and mechanical properties and corrosion resistance of the recycled ingots were also examined. Recovery ratio of the recycled ingots is in the range of 60 % to 75 %. Chemical composition and tensile properties of the recycled ingot with Mn addition of more than 0.23 % is satisfied by JIS specification except for Cu content. Tensile strength and 0.2 % proof stress of the recycled ingots increase with increasing Mn content. The recycled specimens with Mn addition of more than 0.23 % almost exhibit the same level of corrosion resistance as the virgin ingot of AZ 91 D magnesium alloy.