- 著者
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鎌田 信一
柿市 徳英
本澤 明彦
大塚 宏治
内田 和夫
- 出版者
- 公益社団法人 日本畜産学会
- 雑誌
- 日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.12, pp.1228-1233, 1992
アクサルアミド(ACR)のメタン発酵に対する影響試験を試みたところ,ACR 3.3mg/l以上で発生ガス量が極度に低下した.このメタン発酵スラッジからACR耐性通性嫌気性菌の分離を試みた結果,ACRに対する最小発育阻止濃度(MIC)が20,000mg/lの<i>E</i>. <i>coli</i> SK-1株が分離された.また,本菌株はACRを炭素源として利用することが明らかにされた.さらに,本菌株をPVA-硼酸法により固定化し,ACRの分解を調べたところ,4日間で52%が分解された.以上より,メタン発酵は微量のACRの存在で阻害されることが明らかとされた.また,ACRにより馴化したメタン発酵スラッジ由来の<i>E</i>. <i>coli</i> SK-1は固定化したバイオリアクターとしての応用の可能性が示唆された.