著者
門田 耕一郎
出版者
長崎大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

喫煙者が禁煙後に一時的な体重増加や便秘が認められることが知られているがメカニズムについて、未だ不明である。今回我々は、同意を得た禁煙を希望する喫煙者に、喫煙時と禁煙治療終了後に体重などの身体測定や呼気水素試験により小腸通過時間を測定し、禁煙前後での変化について調べた。また、同意を得た未喫煙者にも体重などの身体測定や呼気水素試験を行い、喫煙者と未喫煙者についても検討した。本研究では、禁煙後に明らかな体重増加は認められたが、小腸運動の明らかな変化は認められなかった。また、喫煙の有無により小腸運動に差はなかった。本研究の結果より、禁煙後の体重増加や便秘には小腸運動は関係がないことが示された。