著者
門石 明浩 原 良昭 吉田 正樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.401, pp.15-18, 2004-10-27

本研究では,等尺性随意収縮時に測定される筋音図(MMG)を時間一周波数解析の手法の1つであるMatching Pursuit(MP)法を用いて解析する.上腕二頭筋を最大随意収縮力(MVC)の10〜90%まで一定の割合で力を増加させた時のMMGを測定し,MP法により詳細な時間周波数分布を求めた.30%MVC未満は20Hz前後の周波数成分にエネルギが集中していた.30〜60%MVCの範囲では%MVCの増加と共に高周波成分も増加した.60%MVC以上では特徴的な周波数成分の変化は確認されなかった.本結果より,30%MVC未満では遅筋線維が動員され,30%MVCから速筋線維の動員が開始されることが示唆された.