著者
関 悠介 萩原 将文
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.661-666, 2015 (Released:2016-02-26)

本稿では,色彩調和と構図に基づく画像の審美的品質評価システムを提案する.人間とシステムの円滑なインタラクションのためには,人間が見たものに対してどのような印象を抱いているかをシステムが共有することが重要である.そこで本稿では,写真の印象に大きく関わる色彩と構図に着目し,人間の感性に沿った審美的品質の評価を目指した.配色技法や写真撮影の知識に基づいて色彩の美しさと構図の良さをそれぞれ数値化し,ファジィ推論によって審美的品質を複合的に評価した.評価実験では,ウェブ上から収集した画像を用い,人間の評価と提案システムによる評価との間に高い相関が見られ,人間に近い写真の評価を行うことが示唆された.