著者
山本 健 田野 俊一 橋山 智訓 岩田 満
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.16-19, 2015 (Released:2016-02-26)

人間が知的創造的活動を行う上で記憶は重要である。しかし、高度化した情報メディアとのインタラクションは複雑化し、複雑なインタラクションを用いることで記憶に悪影響を与えることが問題とされている。記憶には短期記憶と長期記憶の二種類あり、両側面から問題について検討する必要がある。短期記憶の問題として、短期記憶の容量は限定的であるにもかかわらず、インタラクションに短期記憶の容量を使用してしまいアイディアの忘却が生じる。長期記憶の問題として、外部記憶装置に頼った記憶に関するメタ記憶の欠如により、記憶にアクセスできず記憶の死蔵が発生する。本研究では、情報メディアとのインタラクションに関して問題を指摘し、解決方法の提案を行う。
著者
隅山 淳一朗 橋山 智訓 田野 俊一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2015 (Released:2016-02-26)

ゲーム分野における人工知能は、近年急速に進化しており、1997年にはチェスのグランドチャンピオンに勝利し、2013年には将棋のプロ棋士に勝利するなどの成果を挙げている。このことは、ゲームAIの長年の目標であった「人間を超える」人工知能を作ることを達成しつつあることを意味している。強さを追求したAIの次の段階として、人間を楽しませるための人間らしいAIの追求に焦点を当てる必要がある。本稿では、不完全情報ゲームの一つであるぷよぷよを用いて、人間のプレイを模倣するゲームAIの作成を目的とする。ここでは、熟練者のプレイデータからプレイ特徴量を抽出し、その特徴量を用いて、人間の模倣AIを作成する。
著者
小室 優也 柴田 悠希 安 俊杰 伊藤 仁志 入江 寿弘 新宮 清志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.131-134, 2015 (Released:2016-02-26)

近年、ロボットが活躍する環境が広がりつつある。特に、災害現場のような人間が立ち入ることができない危険な場所において遠隔操作によって動作するロボットが使用される。しかし、遠隔操作は通信途絶などによってロボットが帰還できなくなることがあるため、自律移動が可能なロボットの研究が進められている。本研究では、深度センサとロータリエンコーダを用いて周辺環境と自己位置・姿勢を認識させ目的地への最適な経路計画を行う方法としてダイクストラ法の利用を検討する。
著者
花瀬 貴美 原 和道 矢野 良和
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.703-708, 2015 (Released:2016-02-26)

ロボットビジョンでは,取得する情報が湾曲面形状上に存在する場合がある.既存の情報解析手法を適用するには平面化処理が必要となる.形状情報を元に平面マッピングを行うことができるが,平面化情報を得るには形状情報として高精度な座標情報が必要不可欠である.一方でステレオ計測や Structure from Motion による手法では平面化のための十分な形状情報を得ることが困難である.本研究では,曲面を平面化処理した画像の歪み補正精度向上を目的に,精度が十分でない形状情報からの座標調整手法を提案する.実験により提案手法の有効性を示す.
著者
伊藤 功太 片上 大輔
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.11-15, 2015 (Released:2016-02-26)

私たちは自分のコミュニケーションスタイルを用いて他者とのコミュニケーションを行っているため,一般的には人間間のコミュニケーションには性格によっておおよそ決定された相性が存在する.本研究では,性格を付加した擬人化エージェントを開発し,人間と擬人化エージェント間のコミュニケーションの相性が存在するかを検証した.また,人間と擬人化エージェント間のコミュニケーションが人間間に適用される法則に当てはまるかを調査した.その結果,人間と擬人化エージェントの性格によるコミュニケーションでは,人間間の相性として知られるフックの法則とは異なり,人間と擬人化エージェントでの新たな相性が存在することが示唆された.
著者
渡邊 一弘 能島 裕介 石渕 久生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.687-692, 2015 (Released:2016-02-26)

従来,ミシガン型ファジィ遺伝的機械学習においては,単一のパターンからルールの生成を行っていた.先行研究において,我々は複数のパターンを用いたルール生成について提案し,単一のパターンからのルール生成よりも優れていることを示した.その際,選択したパターン同士のクラスの相違や,パターン間の距離についての考慮を行わなかった.本研究では,複数のパターンからのルール生成において,パターンのクラスや,パターン間の距離を変化させることによって,獲得される識別器にどのような影響を及ぼすのかについて調査する.
著者
吉田 拓也 彌冨 仁
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.379-382, 2015 (Released:2016-02-26)

メラノーマは悪性度の高い皮膚癌であり,見た目が母斑に酷似していることから,熟練した専門医でも診断精度は75~84%にとどまる.こうした背景から,メラノーマの自動診断に関する研究が進められてきたが,識別のために有効な特徴量を設計・抽出すること,及びその前処理となる腫瘍領域の抽出は非常に困難な処理である.本研究では深層畳み込みニューラルネットワーク(DCNN)と呼ばれる機械学習手法を採用することで,特徴量の抽出を学習の一環で行い,腫瘍領域の抽出処理を不要とした.319例の症例(良性244例,悪性75例)を用いて構築され,効果的な学習が行えるように工夫されたDCNNによるメラノーマ識別器は,5-分割交差検定において感度82.8%,特異度90.4%を達成した.
著者
島川 学 村上 聡一朗 清田 公保
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.699-702, 2015 (Released:2016-02-26)

カメラ画像を用いて段差や階段を検出することで視覚障害者の安全な歩行を支援する研究が行われている.マイクロソフト社のKinectセンサーに代表されるRGB-Depth画像センサーから取得される距離画像は対象物までの距離情報を取得できるため周辺環境情報を把握するのに有利である.しかし,太陽光が直接当たるような環境では正しい情報を取得できないため,屋外での利用ができない.本研究ではRGB画像を補間的に利用することでその欠点を補う手法を提案する.
著者
岩崎 亘 古川 徹生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.444-447, 2015 (Released:2016-02-26)

テンソルSOMは関係データから複数のマップを同時に生成する.テンソルSOMを用いることにより,高次データを可視化することができる.本発表ではテンソルSOMのアルゴリズムを述べ,テンソルSOMによる可視化手法を紹介する.
著者
田中 貴紘 米川 隆 吉原 佑器 竹内 栄二郎 山岸 未沙子 高橋 一誠 青木 宏文 二宮 芳樹 金森 等
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.375-378, 2015 (Released:2016-02-26)

近年,高齢ドライバによる交通事故が増加している.加齢に伴う身体機能・認知機能の変化の影響が指摘されているが,自動車は高齢者の重要な移動手段であるため,高齢者が安心・安全に運転できるよう支援が必要である.そこで本研究では,高齢ドライバの運転支援を行うドライバエージェントを提案した.エージェントは,情報提供や注意喚起などの運転支援と,運転行動の振り返りにより改善を促すフィードバック支援を行う.本報告では,エージェントによる運転支援方法を検討するため,運転指導員による指導方法の分析を行った.その結果,指導内容の分類と被指導者が受ける印象に関する知見が得られたため,これを報告する.
著者
高橋 佑治 能島 裕介 石渕 久生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.675-680, 2015 (Released:2016-02-26)

ファジィ遺伝的機械学習 (Fuzzy genetics-based machine learning: FGBML)とは遺伝的ファジィシステム(Genetic Fuzzy Systems: GFS)の1つであり,ファジィ識別器を設計するための手法として盛んに研究が行われている.ファジィ識別器において重要な点は,複雑性が小さいこと,また,識別性能が高いことである.しかし,これらの2点の間にはトレードオフの関係があり,識別性能が高く,かつ複雑性が小さい識別器を獲得することは困難である.また,大規模データにGFSを適用した際の計算時間も問題視されている.そこで先行研究において,多目的最適化アルゴリズムを取り入れ,複雑性と識別性能のトレードオフに沿った解集合を獲得する多目的ファジィ遺伝的機械学習 (Multiobjective FGBML: MoFGBML) の提案と,MoFGBMLに並列分散実装を適用し,計算の高速化に関する調査を行った.しかし,MoFGBMLに並列分散実装を適用した場合,計算時間は短縮できるが,得られる識別器の数が減少し,識別性能の高い識別器が得られにくくなることが分かった.そこで本研究では,探索方向にバイアスをかけ探索を行う場合の影響を調査する.本研究では,多目的最適化において目的関数を回転させることで探索にバイアスを与える.MoFGBMLの持つ,識別性能と複雑性の2つの目的のうち,2つまたは1つの目的関数を回転させることにより,より識別性能の高い解の獲得を目指す.数値実験において,目的関数を回転させた場合に得られる解集合への影響を調査する.
著者
関 悠介 萩原 将文
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.661-666, 2015 (Released:2016-02-26)

本稿では,色彩調和と構図に基づく画像の審美的品質評価システムを提案する.人間とシステムの円滑なインタラクションのためには,人間が見たものに対してどのような印象を抱いているかをシステムが共有することが重要である.そこで本稿では,写真の印象に大きく関わる色彩と構図に着目し,人間の感性に沿った審美的品質の評価を目指した.配色技法や写真撮影の知識に基づいて色彩の美しさと構図の良さをそれぞれ数値化し,ファジィ推論によって審美的品質を複合的に評価した.評価実験では,ウェブ上から収集した画像を用い,人間の評価と提案システムによる評価との間に高い相関が見られ,人間に近い写真の評価を行うことが示唆された.
著者
柏崎 謙 田野 俊一 橋山 智訓 岩田 満
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.328-333, 2015 (Released:2016-02-26)

近年、ICT技術を教材に取り入れようとする動きが盛んである。3D動画像や音声等、メディアの具体度が増し扱える情報量が増えたが、学習効果を考慮した教材が作成されているとは言い難い。 そこで学習者のスタイル、段階を考慮した適切なメディアを自在に使える教育システムが、学習効果を向上させるという仮説を立てた。 現在、それぞれで学習が完結するような抽象、具体的な「教材」と、学習を支援するための抽象、具体的な「ツール」からなるプロトタイプを作成中である。これを用いて実験を行い、教材、ツールの各使用頻度によって学習者のスタイルを判定することで、学習段階の向上に伴うスタイル推移の考慮が必要なことを示す。
著者
佐藤 太一 久保田 直行
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.115-120, 2015 (Released:2016-02-26)

本研究では,複数のロボットのコミュニケーションを対象とし,コミュニケーションにより生成される集団的な意識に関する議論を行う.ロボットには,マルチモーダルコミュニケーションを行うことができるパルロを用いる.関連性理論では認知環境に基づき,第一原則として認知原則,第二原則として伝達原則が議論されている.一方,ルーマンの社会システム理論では,話者が構成要素ではなく,コミュニケーションが構成要素として用いられ,コミュニケーションがコミュニケーションを生み出す自己産出系として考えられている.本研究ではこのようなシステム論的観点と関連性理論に基づき,人間とロボットのコミュニケーションの違いに関する議論を行う.
著者
久坊 将之 星野 孝総
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.554-557, 2015 (Released:2016-02-26)

本研究は,Brain-Computer Interface(BCI)に使用するための小型化fNIRS機器の開発を行うことを目標としている. これまで所属研究室ではNIRS装置(日立メディコ社製: ETG-7100)を用いての脳計測実験を行ってきたが, 日常生活シーンでfNIRSをBCIとして使用する場合は,ウェアラブルのような小型化fNIRSが適していると考えられる.先行研究により小型化fNIRSはいくつか開発されているが,計測可能領域が前頭部のみのもの(DynaSense Inc.: PoketNIRS)や,装置の規模縮小が可能な部分がある[1].そこで,本研究ではBCIとして用いるためのfNIRS機器の提案を行う.本稿ではこれまで行った計測実験,現状況と今後の課題・展望について述べる.
著者
石井 康夫
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.171-174, 2015 (Released:2016-02-26)

近年のゲーム機市場規模は、2007年にピークに到達した後、2008年のリーマンショックと同時に低下しつつある。世界三大ゲームメーカーのソニー(SCE)、任天堂、マイクロソフトは、それぞれ深刻な問題に直面している。その原因は、リーマンショックの影響はもちろん、それよりもっと重要な原因は、パソコンにおけるゲーム市場の継続的な拡大と、2008年以降、携帯電話やスマートフォンの急速な普及だと考えられる。本論では、近年のゲーム機の利用実態を明らかにし、業界の課題や利用者のゲーム機に対する要望機能等を明らかにするため、生活者に対しアンケート調査を実施して実証的な分析を行った。分析手法は単純集計、因子分析、多重応答分析、数量化理論等の多変量解析手法を採用した。過去の研究を調査すると関連する幾つかの研究がある。しかし、近年急激に普及している最新の機種も含めた研究はなく、さらに既に述べたような研究アプローチに基づく研究は少ない。今回の分析結果から、いくつかの興味深い結果を得ることが出来た。
著者
片岡 雅裕 橋山 智訓 田野 俊一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.350-353, 2015 (Released:2016-02-26)

推薦システムとは、履歴情報などを利用し利用者の好みにあうと思われる情報を提示するシステムである。推薦システムの発展により利用者の好みにあった情報を高い精度で取得できるようになった一方で、それ以外の情報に接触する機会が低下している。この状況はフィルターバブルと呼ばれ、気付かぬうちに接する情報が狭められる可能性がある。また選択的接触により情報に偏りが生じる可能性もある。選択的接触とは、人が情報を選択する際に好みに沿うものを選択しやすい傾向のことを言う。そのため閲覧する情報に偏りが生じる可能性がある。そこで本研究では利用者が閲覧する情報の偏りを気付かせる推薦システムのUIを設計する。
著者
辻本 拓也 高橋 泰岳 竹内 昇平 前田 陽一郎
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.648-651, 2015 (Released:2016-02-26)

人とロボットのインタラクティブ情動コミュニケーション(IEC)と呼ばれる概念が提案され,研究されてきた.IECは,人の動作から情動を認識する情動認識,認識した情動に対するロボットの情動生成,さらにその情動に応じたロボットの情動表現動作生成の3つで構成されているが,これらはそれぞれ別々に人の手で設計されてきた.本報告では情動認識と情動表現を同時に学習する統一したシステムを提案する.具体的には,リカレントニューラルネットワークに情動表現のためのラッセルの円環モデルを導入し,人の情動とそれに対応する身体動作の時系列パターンを与えて学習する.実験を通して提案するシステムを評価する.
著者
片上 大輔 小林 優 鳥海 不二夫 大澤 博隆 稲葉 通将 篠田 孝佑
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.370-374, 2015 (Released:2016-02-26)

擬人化エージェントとともにコミュニケーションゲームである人狼を対面環境で行なうことによって高度な対話技術を修得することを目標とし,人間が人狼をプレイする際の議論を実現できる擬人化エージェントを用いた人狼知能対戦システムを開発した. 本研究では,人狼知能対戦システムを用いて人間と人工知能の識別実験を行った.実験の結果,対戦に参加した各エージェントのCMCにおける印象評定尺度の評価には,実験参加者の味方の陣営のエージェントに対して人間と人工知能の間にわずかに差があり,味方陣営の人間と人工知能の見分けが付いている傾向が見られた.また,システムによって表出する動作と発言が統一されている環境では,人間らしさについての評価において人間と人工知能の間に差はなかったため,人狼におけるノンバーバル情報の重要性を確認できた.
著者
徳永 憲洋
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.452-457, 2015 (Released:2016-02-26)

本研究では,成長型自己組織化マップの学習の速度と安定性を向上させる学習アルゴリズムの導出を目指している.本発表では成長型自己組織化マップの成長メカニズムを混合ガウスモデルの理論を基に導出したので報告する.本手法は,これまでに提案されている多数の成長型自己組織化マップにくらべて,ノードが理論的に挿入されるため,学習結果の安定性が向上した.またネットワークの成長速度も速いため,実用的な課題への応用も期待できる.