著者
大橋 幸子 川瀬 晴香 関 皓介 瀬戸下 伸介
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.A_263-A_270, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
参考文献数
6

生活道路の交通安全確保のためには、走行車両の速度抑制対策が重要な事項となる。本研究は、生活道路における安全性確保のための屈曲部に着目し、大型車が走行可能で、普通車の速度を抑制できる屈曲部の形状を明らかにすることを目的とする。研究では、大型車の車両軌跡を確認した上で見通し幅の異なる屈曲部を 3 パターン設定し、これらの形状の屈曲部を設置した実験用の走路で、被験者による普通車の走行実験と意識調査を行った。そのうえで、見通し幅と車両速度、ドライバー意識との関係を分析した。その結果、見通し幅 2m 以下で、速度が概ね 30km/h 以下に抑制される傾向があることが分かった。また、見通し幅 3m では、ドライバーが周辺に注意して運転するようになる効果はあるものの、屈曲部での十分な速度抑制がなされないことなどが分かった。