著者
関 豪 辻 とみ子 関 巌
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.75-86, 2008-03

幼稚園児の体力と生活習慣ならびに食育との関連性を明らかにするために,体力測定とアンケート調査を実施した.その結果,生活習慣では,園児全体の体力と「起床時刻」の項目で,高体力群は早起きの傾向が見られた.また,園児全体の体力と「遊び場の有無」で,高体力群は自宅近所に遊び場が少なかった.食習慣では,年少児の体力と「おやつの摂取状況」で,高体力群はおやつの時間や量を決めていない傾向が見られた.食育では,年中児の体力と「食前食後の挨拶」で,高体力群は挨拶が習慣化されていた.また,年長児の体力と「食べものや栄養の会話」で,高体力群は会話をしている傾向が見られた.食事の様子では,年長児および園児全体の体力と「楽しんで食べる」,年長児および園児全体の体力と「集中して食べる」,年中児の体力と「茶碗や箸が上手に使うことができる」,年少児および園児全体の体力と「ご飯とおかずを交互に食べる」,年長児および園児全体の体力と「こぼさないで食べる」などの項目で,それぞれ有意差や傾向が見られた.
著者
髙橋 圭 関 豪
出版者
学校法人滝川学園 名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.85-90, 2022-03-31 (Released:2023-06-01)

熱中症は暑熱環境に体が適応出来ずに体温が上がることで起きる疾患である.教育現場では毎年5000件程度発生している.また,毎年1000人以上の高齢者が亡くなっている.各省庁が熱中症予防のために指標やガイドラインを作成しているが,個々人の習慣によって予防することが重要だと考える.そこで今回,食事・栄養や運動に焦点を当てた熱中症予防の方法についてまとめた. 食事としての予防は,(1) 喉が渇いていなくても水分をこまめにとること,(2) 水分補給できる食材を食べること,(3) 塩分はとりすぎに注意して補給すること,(4) 朝ごはんもしっかり食べること,(5) 調理方法や食事内容を工夫することが考えられる.運動による予防は,暑熱順化が起きるよう汗をかく程度の運動を習慣づけて行うことが考えられる.
著者
関 豪
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.147-153, 2001-04-01
被引用文献数
1

学生が大学でのキャンパスライフを満喫するためには,サークル活動等「課外の教育」が大きな鍵となると思われる.そこでサークル活動を活性化するにあたり,検討していくべき次の事項を提示する.1)サークル活動の基盤となる学生層の獲得,2)教職員の積極的な協力,3)サークル活動に携わる学生及び教職員に対する援助・補助規定の作成,4)学生及び教職員の組織作り,5)大学,自治会,同窓会の組織化等である.今後,以上の事項について検討を進めることにより,本学においてサークル活動の活性化が図られていくことを願うものである.
著者
関 豪
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.133-146, 2003-04-01

学生が大学でのキャンパスライフを満喫するためには,サークル活動等「課外の活動」が大きな鍵になると「課外活動における活性化の試案」で述べた.しかしながら,大学が設立されてから4年目を迎えた現在,サークル活動や自治会活動を積極的に取り組む学生は少ないのが現状である.そこで課外活動に関する本学学生の実態を明らかにすることを目的としてアンケート調査を実施した.有効回答495名(70.1%)の調査結果は,1.中学・高校時代を通じて課外活動を経験してきた学生は,それぞれ80%と62%であり,その活動を大学でも実施したいと希望している学生は46%であった.2.課外活動に携わっている学生は全体の26%にすぎなかった.活動している理由の約半数が,活動している種目や内容が好きであると答えている.しかし,活動しているにも関わらず,障害があると答えている学生は57%であった.3.活動しない理由は,活動したいと思うサークルがないと答えた学生が最も多く32%であった.これらの学生の約半数が新しくサークルをつくりたいと答えているが,つくるに当たり障害があると74%の学生が答えている.4.課外活動は人間形成に役立つ,友人を作る場となる,健康の維持増進に役立つ,忍耐力や根性をつける等と答えた学生は多かったが,進学や就職に有利であると答えた学生は少なかった.5.勉学以外に学生生活で興味を持っている学生は半数以下であった.6.本学学生の77%が運動不足を感じ,47%の学生が全く運動をしていない状況であった.7.約7割の学生がアルバイトに携わっており,週5日4時間の学生が最も多かった.8.平日の自由時間は,遊びもしくはアルバイトで過ごす学生が多かった.9.本学の課外活動についてサークルの数が少ない,課外活動が行われているのか分からないと答えた学生が多く,そのほかにも様々な不満や希望があることが分かった.以上の結果を含まえ,今後「課外活動における活性化の試案」を具体化し,課外活動の活性化,更には大学の活性化に繋がるよう努めたい.