- 著者
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関 豪
- 出版者
- 名古屋文理大学
- 雑誌
- 名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
- 巻号頁・発行日
- vol.3, pp.133-146, 2003-04-01
学生が大学でのキャンパスライフを満喫するためには,サークル活動等「課外の活動」が大きな鍵になると「課外活動における活性化の試案」で述べた.しかしながら,大学が設立されてから4年目を迎えた現在,サークル活動や自治会活動を積極的に取り組む学生は少ないのが現状である.そこで課外活動に関する本学学生の実態を明らかにすることを目的としてアンケート調査を実施した.有効回答495名(70.1%)の調査結果は,1.中学・高校時代を通じて課外活動を経験してきた学生は,それぞれ80%と62%であり,その活動を大学でも実施したいと希望している学生は46%であった.2.課外活動に携わっている学生は全体の26%にすぎなかった.活動している理由の約半数が,活動している種目や内容が好きであると答えている.しかし,活動しているにも関わらず,障害があると答えている学生は57%であった.3.活動しない理由は,活動したいと思うサークルがないと答えた学生が最も多く32%であった.これらの学生の約半数が新しくサークルをつくりたいと答えているが,つくるに当たり障害があると74%の学生が答えている.4.課外活動は人間形成に役立つ,友人を作る場となる,健康の維持増進に役立つ,忍耐力や根性をつける等と答えた学生は多かったが,進学や就職に有利であると答えた学生は少なかった.5.勉学以外に学生生活で興味を持っている学生は半数以下であった.6.本学学生の77%が運動不足を感じ,47%の学生が全く運動をしていない状況であった.7.約7割の学生がアルバイトに携わっており,週5日4時間の学生が最も多かった.8.平日の自由時間は,遊びもしくはアルバイトで過ごす学生が多かった.9.本学の課外活動についてサークルの数が少ない,課外活動が行われているのか分からないと答えた学生が多く,そのほかにも様々な不満や希望があることが分かった.以上の結果を含まえ,今後「課外活動における活性化の試案」を具体化し,課外活動の活性化,更には大学の活性化に繋がるよう努めたい.