著者
関口 兼司
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.190-197, 2017-08-01 (Released:2018-02-24)
参考文献数
16

首下がり症候群は日常的によく遭遇し, 錐体外路性疾患のみならず神経筋疾患が原因のことがあるため診断のために筋電図が必要とされることが多い。診察や表面筋電図などから後頸部筋の筋力低下が原因と疑われた場合は神経筋接合部疾患, 神経原性疾患, 筋原性疾患を鑑別していくために反復刺激試験, 神経伝導検査, 針筋電図を行っていく。四肢で異常が見つからない場合は体幹部の検査が決め手になるので, 呼吸筋を含めた体幹部の筋電図検査に日常的に触れておくことが望ましい。
著者
関口 兼司
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.51-57, 2023-02-01 (Released:2023-02-01)

大学医学部は,大学病院として診療面で,大学院医学研究科として研究面で,医学部医学科として教育面でそれぞれコロナ禍の影響を著しく受け,少なからずデジタル化が後押しされた。診療に関してはオンライン診療体制の導入の遅れが露呈されたが,ようやく素地が整った。研究面での遅れは少なかったものの,オンライン会議を除き研究環境のDXは進んでいない。医学部教育では公的な支援(Plus DX)をきっかけに,ハイブリッド講義室の整備や,VRやメタバースの活用など新しい教育手法の開発が進められた。今後医学教育はDXを進めて,増え続ける医学関連知識の習得を効率化し,直接対話による臨床教育の価値を再認識し実践していく必要がある。