著者
阿濱 志保里 阿濱 茂樹
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.33-39, 2016-12-01 (Released:2017-06-01)

デジタル教科書を実際に授業等で利用する立場の教員養成系学部の学習者とデジタル教科書を利用できるようにシステム開発を行う立場の工学系学部の学習者を対象に,デジタル教科書の教育における活用やデジタル教科書に関連する著作権や著作権法に関する授業を行い,それぞれの立場からのデジタル教科書に対する意識がどのように変化するのか解明を試みた。その結果,定量的な分析からは,教員養成系学部の学習者はデジタル教科書の長所及び短所を理解することで,デジタル教科書の導入を積極的に考えている導入積極群が慎重になる傾向が見られた。一方,デジタル教科書の導入に慎重な群については,積極的になる傾向が見られた。一方,工学系学部の学習者のうち導入積極群は慎重になる傾向が見られたが,導入慎重群は変化が見られなかった。