著者
片山 平 寺尾 寛行 井之上 準 陳 進利
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.333-340, 1982-12-01
被引用文献数
1

イネの Aus, Aman, Boro, Bulu, Tjereh の5生態型および日本品種を供試して,酸性フォスファターゼ・アイソザイム,フェノール反応,粒型,吸水速度,メンコティール伸長の高温反応(40℃),酸素吸収量などについて比較検討した。えられた結果から,5生態'型のうち,Buluのもつ諸特性と日本品種のそれらとの間には,高い類似性のあることが認められ,日本品種の成立にBuluの影響も無視できないことが示唆された。 Buluのもつ遺伝子の日本までにたどった道筋として,ジャワ-フィリピン-台湾-琉球-日本のルートと,シャワ-中国大陸-日本のルートの2つが考えられる。