著者
小川 竣 音羽 貴史 山田 崇恭
出版者
一般社団法人 日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.20200022, 2020-12-23 (Released:2020-12-23)
参考文献数
15

本研究は、熱交換量性能最大化を目的としたレベルセットトポロジー最適化手法を提案するものである。トポロジー最適化は、最適化の過程で境界の移動だけでなく、新たな境界を発生させることが可能である。また、熱交換は物体の境界に行われるため、その境界の位置と形状が物体の温度分布に大きな影響を与える。そこで、本研究では、物体の形状依存の境界条件として熱伝達境界を考慮した感度解析手法を提案する。特に、トポロジー導関数と形状感度が異なる式で定義されることを前提に、2つの感度式を組み合わせた新たな設計感度式を示す。加えて、最適化計算中に自動で熱伝達境界面の位置を判定する数値解析手法を導入する。最後に具体的な数値計算を行い、提案した手法の妥当性を示す。