著者
須永 恭之
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.65-69, 2011-07-31 (Released:2011-09-23)

わが国の気候条件は麦類の生育後期に降雨が多く,麦類に赤かび病が発生しやすいものであるため,気候条件によっては赤かび病がまん延し,麦類中に病原菌が産生するデオキシニバレノール(DON)及びニバレノール(NIV)の含有量が高くなる可能性があります. このため,国内産麦類中に含まれるDON・NIVによる健康被害の発生を未然に防止することを目的として,麦類の播種前から収穫までの栽培段階,乾燥調製,貯蔵の各工程で活用できる「麦類のDON・NIV汚染低減のための指針」を公表し,この指針に示した低減対策が各産地に導入されるよう普及を進めています.