著者
小山 雄三 飯ケ谷 知彦 斉藤 史郎
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.954-957, 1986-10-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
24

われわれは陰茎折症の1例を経験したのでその症例を報告する. 患者は41才男性であり, 風呂場で転倒し陰茎を強打した. その直後より陰茎の腫膨冬痛を認めるようになつたため来院した. 陰茎は浮腫状で, 皮下出血, 屈曲変形を認めた. 陰茎折症の疑いのもとに手術を施行したところ, 右陰茎海綿体根部に白膜断裂部を認めこれを縫合した. 以上の症例を報告するとともに, 本邦で報告された陰茎折症283症例(自験例も含む)の年令分布, 陰茎折症の原因, 白膜断裂部位, 治療法について統計学的検討を加えた.