著者
山田 英夫 黒田 彰 矢田部 タミ 稲葉 妙子 千葉 一夫 飯尾 正宏
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.311-317, 1981

よいfittingを得るために, log-logisticおよびcubiclog-logit式によるRIAデータ処理のフ.ログラムを開発した。Logistic, log-logisticを解くためにはテーラー展開を用いる繰り返し最小二乗法を用いた。重みとしては, <I>W</I>=1, 1/var (<I>Y</I>) または1/σ<SUP>2</SUP>を用いた。Logit変換のさいには<I>W</I>=<I>Y</I><SUP>2</SUP>・ (1-<I>Y</I>) <SUP>2</SUP>, <I>Y</I><SUP>2</SUP> (1-<I>Y</I>) <SUP>2</SUP>/var (<I>Y</I>) , <I>Y</I><SUP>2</SUP> (1-<I>Y</I>) <SUP>2</SUP>/σ<SUP>2</SUP>を用いた。σ<SUP>2</SUP>はRodbardに従い, 109 (σ<SUP>2</SUP>+1) =log (<I>A</I>) +<I>J</I>log (y) より求めた。また丘fittingの良否の検定には多重決定係数, 純誤差不偏分散とモデル不適合不偏分散の比を用いた。AFPの測定においてlog-logisticはlogisticに比し優り, コルチゾールのようにlogit変換にて, ゆるやかなS字状の曲線を示すものではquadratic log-logit に比し, cubic log-logit がはるかに優っていた。このことはおのおののpredicted precision profileにも示された。精度の高い測定をするためには回帰モデルの選定が重要であることを考察した。
著者
末広 牧子 飯尾 正宏 森川 惇二
出版者
Japan Radioisotope Association
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.285-289, 1982

<SUP>13</SUP>C呼気検査法の感度と精度について検討した。<SUP>13</SUP>CO<SUB>2</SUB>分析用として質量分析法を用いた場合, <SUP>13</SUP>CO<SUB>2</SUB>存在比の変化の検出限界は, 0.085‰であったのに対し, 内因性の呼気中<SUP>13</SUP>CO<SUB>2</SUB>存在比の時間変動, すなわち, ベースラインのフラッキは0.202‰, さらに, 試料保存用の真空試料管中の残存CO<SUB>2</SUB>による影響は0.136‰であり, これらの値から, 総括的な<SUP>13</SUP>C呼気検査法の感度は0.52‰と決定された。これは, <SUP>14</SUP>C法の約1/1000の感度である。また, <SUP>13</SUP>C呼気検査法の精度は, <SUP>13</SUP>C濃縮化合物投与によるベースからの<SUP>13</SUP>CO<SUB>2</SUB>上昇, △<SUP>13</SUP>Cに比例して高くなり, 1.94×△<SUP>13</SUP>Cで表現されることが分かった。これらの感度, 精度に基づき, さらに, <SUP>13</SUP>C濃縮化合物の必要最小投与量についても考察した。