著者
飯島 裕子 伊藤 直之 木村 祐哉
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.83-87, 2018 (Released:2018-06-28)
参考文献数
11

犬ニキビダニ症の6例(汎発性5例,局所性1例)に,アフォキソラネル2.7–5.6 mg/kgを初診時に経口投与し,その後は3–6週間隔で投与して効果を評価した。ニキビダニの陰転に必要な投与回数は,2例が1回,3例が2回,1例が3回だった。皮膚病変は,初診から4–12週間で全症例が回復した。飼育者への聞き取りと再診時の身体検査で,有害事象はなかった。全症例が最終診察から6ヶ月以上経過し,臨床症状の再発は認めていない。アフォキソラネルの投与は,犬ニキビダニ症の治療に有効であることが確認された。