著者
飯田 健太 小根山 裕之
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.A_163-A_171, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
参考文献数
27

本研究は,ラウンドアバウトの課題の一つと考えられる,出口の進行方向がわかりにくい,方向感覚がなくなるなどの問題に対応するため,ローマ数字を表示した案内標識をラウンドアバウト環道内に設置し,ドライバーの迷いの軽減効果について,ドライビングシミュレータを使用した評価実験により分析したものである.環道走行時の迷いを主観的に 5 段階評価したときの平均値が,原案と改良案の間には有意な差があることなどから,提案した案内標識は出口の進行方向をわかりやすくするために効果があったことを示した.一方,アイマークレコーダーの分析により,改良案は標識への注視割合が高くなり,前方への注意が削がれる可能性があることが指摘された.