著者
飯田 裕貴子 吉川 徹
出版者
公益財団法人大原記念労働科学研究所
雑誌
労働科学 (ISSN:0022443X)
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, pp.53-64, 2014 (Released:2016-01-25)
参考文献数
20

本研究では,呼吸用保護具の着用教育未経験者11名,着用教育経験者1名に折りたたみ式使い捨て呼吸用保護具を着用させ,着用方法の教育前後での全漏れ率を評価した。また,着用教育未経験者から観察された代表的な着用方法の間違いについて検討を行った。漏れ率の測定は米国労働安全衛生局の定量的フィットテスト手順に従い,測定器は労研式マスクフィッティングテスターMT-03™を使用した。着用方法の教育後,漏れ率の減少が確認された。また,着用時の動作よりも,着用教育の有無が漏れ率に大きく影響していた。代表的な着用方法の間違いとしては,折りたたみ面体を立体にしない,締め紐の位置不適切等が確認された。(図8,表4)