著者
楠部 孝誠 馬場 保徳 北野 俊 谷内 貴幸 高月 紘
出版者
石川県立大学
雑誌
石川県立大学研究紀要 = Bulletin of Ishikawa Prefectural University (ISSN:24347167)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.27-35, 2019-03

近年、プラスチックごみによる海洋汚染問題が地球規模の重要課題となっている。特に、海洋に流出したプラスチックは破片化することで海洋生態系に物理的、生理学的な影響を与えている。わが国でも2009 年に制定された海岸漂着物処理推進法が2018 年に改正され、マイクロプラスチック対策に乗り出したところである。筆者らは石川県沿岸におけるマイクロプラスチックの現状把握のため、2010 年と2016 年に8 つの海岸で調査を実施した。調査したすべての海岸でマイクロプラスチックが検出され、その中でも発泡プラスチック製品の破片がその多くを占めた。海岸漂着ごみとともにマイクロプラスチックに対する早急な対策が求められる。