著者
粕谷 昌宏 加藤 龍 高木 岳彦 伊藤 寿美夫 高山 真一郎 横井 浩史
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.887-899, 2016-03-01 (Released:2016-03-01)
参考文献数
38
被引用文献数
2

本稿では,身体機能を補完する義手と,身体を拡張する義手について述べる。まず,身体機能を補完する義手として,これまでに用いられてきた義手の種類や構成要素,動作原理を解説する。特に,義手の中でも近年注目されている,筋電義手について詳しく記述する。筋電義手の歴史は半世紀以上前までさかのぼるが,その制御方法は長らく革新されてこなかった。そのため,近年登場してきた多自由度の筋電義手においては,制御が複雑で使用者の負担となっていた。これに対し,多自由度の筋電義手でも,直感的で簡便な制御を可能とする,新たな制御方法が実用化されつつある。その研究動向について解説し,そのうえで,この新たな制御方法が実用化されることにより,身体を拡張する義手として,今後社会がどのように変化していくかを述べる。本稿では,最新の筋電義手の動向を,研究段階のものから実用段階のものまで広く解説する。
著者
小林 由香 齋藤 育雄 高木 岳彦 清水 あゆ子 石井 崇之 池田 全良
出版者
日本肘関節学会
雑誌
日本肘関節学会雑誌 (ISSN:13497324)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.59-61, 2018 (Released:2019-07-25)
参考文献数
11

はじめに:terrible triad injury(TTI)の治療戦略は,損傷形態を理解し安定性と可動性の両方を獲得することである. 対象:症例は11例,男6例,女5例,平均50.5歳.骨折型はO'Driscoll分類type I-1: 4例,I-2: 6例,type II-2: 1例.鉤状突起骨折はtype I -2から内固定し,Lasso法3例,K鋼線固定2例,HCS固定1例,type II-2は橈骨頭で再建した.LCLは全例で一次縫合かbone anchorで縫合し,8例でMCLを縫合した. 結果:平均可動域は-9.0°から130°,肘関節亜脱臼はなかった.MEPSは平均94.5点,JOA-JES scoreは平均91点. まとめ:鉤状突起および関節包を含む前方要素と靱帯性要素の両方を修復した結果は, 肘の安定性と可動性の獲得ができた.