- 著者
 
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             頼岡 徳在
             
             小川 貴彦
             
             金原 幸司
             
             小田 弘明
             
             浜口 直樹
             
             高杉 敬久
             
             重本 憲一郎
             
             有田 美智子
             
             原田 知
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 社団法人 日本透析医学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.23, no.3, pp.319-322, 1990-03-28 (Released:2010-03-16)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 20
 
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             1
             
             
             1
             
             
          
        
 
        
        
        慢性糸球体腎炎を原疾患とする慢性血液透析 (HD) 患者30例 (男性20例, 女性10例, 平均年齢31.8±6.1歳) および健常者50例 (男性31例, 女性19例, 平均年齢32.4±5.9歳) の血中可溶性インターロイキン2レセプター (IL-2R) をELISA法を用い測定した.その結果, HD患者においては, 1. 血中可溶性IL-2Rは1,349.2±497.9U/mlであり, 健常者の157.4±46.5U/mlに比し, 有意の高値が認められた. 2. 血中可溶性IL-2RとCD3との間には有意の正の相関が認められた. 3. 排尿が全くみられない群では排尿がみられる群に比し, 血中可溶性IL-2Rの高値の傾向が認められた. 4. 血中可溶性IL-2Rとβ2-microglobulinとの間には有意の正の相関が認められた.以上より, HD患者の血中可溶性IL-2Rの高値の機序として免疫異常, 尿中排泄低下等が示唆された.