著者
川中 普晴 上野 和代 高松 大輔 鶴岡 信治
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.314-317, 2019-03-15

現在,日本では超高齢化社会の到来を目前に,さまざまな問題が顕在化しつつある.このような社会的背景から,現在,介護や福祉に関する分野では研究開発が盛んに進められている.本稿では,これらの取り組みについて(1)介護・福祉分野におけるロボティクスの応用,(2)認知機能・運動機能評価のための画像処理といった工学的なアプローチに焦点を絞り,現在進められている取り組みの内容や今後の動向について簡単に紹介する.また,実際の介護現場の状況についても述べるとともに,介護記録の電子化と介護データの集約の必要性についても考える.最後に,介護・福祉の分野における情報工学の可能性についても述べる.