著者
高梨 健一 阪田 省二郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, 1995-09-05

現在、もっとも良く使われている誤り訂正符号は、RS符号やBCH符号である。しかし、符号化率を一定にしたうえで符号長を長くしていくと相対最小距離が0に近付いていく。代数曲線符号のクラスはこのような欠点を克服した符号を含んでおり、大きな符号長での利用が期待されている。本研究では、一般の一点代数曲線符号の高速復号法を実現するに当たっての諸問題を扱う。この方法は阪田アルゴリズムに基づいており、消去法に基づくFeng and Raoの方法より、理論上では高速であると言われている。しかし、そのプログラム化において、十分注意を払わなければ、高速化の程度が損なわれる可能性がある。ここでは、手近かの資源を利用して実際にどれだけの効率化が達成できるかを調べる。すなわち、復号法そのものは十分一般性のある形でプログラム化しておき、一方、現実のWSを利用して三次元以上の空間曲線の具体例を構成し、それらに適用した時の復号法の効率をシミュレーションも含めて調査する。