著者
内藤 元男 高橋 弘晏 畠山 章一 武田 裕 一條 幹夫
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.539-542, 1974-10-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
8

小岩井農場ホルスタイン種牛群の1953年より1968年までに得られた初産より3産までの連続記録をもつ119頭について初産次体重,初産への補正FCM量平均値およびFCM/K[{FCM/2(6W+FCM)}×100]相互間の関係を検討した.主な成績は次のごとくである.1) 初産後5ヵ月時の体重および体高の平均値はそれぞれ558kg,体高139.0cmであり,初産への補正FCM量平均値4,479kg,FCM/K28.5%であった.2) FCM/Kの母娘相関により推定した遺伝率は0.51であった.3) FCMとFCM量との相関は-0.045で,両者の間には関係がなかった.4) FCM量とFCM/Kとの相関は0.895***であった.5) 体重とFCM/Kへの単純相関は-0.466***であったが, FCM量を一定とした偏相関では-0.955***となった.6) 個体によって異なるが,一般に550~630kgの中型の牛はFCM量の多い傾向があり,またFCM量が多くなくてもFCM/Kで優れている場合が多く,比較的に有利であるといえる.