著者
武田 裕之 柴田 基宏 有馬 隆文
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.661, pp.601-607, 2011-03-30 (Released:2011-03-31)
参考文献数
16
被引用文献数
1 3

Recently, with the advance of motorization, decline of the city center has come to be considered as a serious problem especially in local cities. To solve such a problem, a concept called “Compact City” is proposed. However, there are no concrete image and criteria of it. This study devises the evaluation indexes from the books and papers about Compact City, and evaluates some DIDs by applying the indexes. As the samples, 37 DIDs in Kyusyu are selected. In addition, DIDs of Aomori city and Toyama city are examined because there are Compact City policies practiced by each city government. The indexes are created to have high versatility by using the statistics data from open resources and GIS data. The relative evaluation and ranking evaluation are utilized. Hita, Amagi, and Shimabara ranked in the top 3 DIDs. Also, Yatsushiro, Omuta, and Nobeoka ranked in the worst 3 DIDs. Each DID's characteristics and assignments are clarified since the DIDs ranked in higher positions are not always evaluated as good enough to be Compact City in every indexes, and the relationship between the indexes and the ranking evaluation is not significant.
著者
武田 裕子
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.179, pp.1-15, 2021-08-25 (Released:2023-08-26)
参考文献数
13

外国人診療において,「ことばの壁」は「こころの壁」となり健康格差の原因となっている。筆者らは,医療者にはほとんど知られていない「やさしい日本語」を紹介・普及する目的で,“医療×「やさしい日本語」研究会”を立ち上げ活動を続けている。本稿では,健康の社会的決定要因として「日本語」を捉え,外国人だけでなく聴こえや理解に困難を抱える方々の格差是正の試みとして,さまざまな領域の専門家と協力して行っている取り組みを報告する。
著者
武田 裕一 タネヴ イヴァン 下原 勝憲
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.10, pp.134, 2010

社会現象をモデル化し,シミュレーションを通じて現象を理解・分析する手法としてマルチエージェント・アプローチが注目されている.本稿では,組織活動におけるインセンティブの効果と役割を明らかにすることを目的としたマルチエージェント・シミュレーションについて報告する.具体的には,インセンティブの構成モデルを提案し,チームプレイを対象としたシミュレーションを行い,エージェントの価値観の違いにより作業効率に大きな差が出ることを確認した.
著者
武田 裕子
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.129-134, 2023-04-15 (Released:2023-04-15)
参考文献数
18

“人々が生まれ育ち,生活し,働き,そして歳をとるという営みが行われる社会の状況”が健康格差を生じるとき,WHOはそれを「健康の社会的決定要因(Social determinants of health;以下,SDH)」と定義した.舗装されていない道路や段差などの物理的環境にとどまらず,雇用や収入,社会保障制度,さらには自立を阻害する差別や偏見といった社会状況は,困難を抱える人たちにこそ大きく影響する.SDHは社会的公正(social justice)に基づく取り組みと位置付けられているが,この公正の考え方をいちはやく明示した医療職は作業療法士である.“作業を利用し,環境に働きかける”行いは,作業の権利を保障するものであり作業的公正の実現に他ならない.
著者
武田 裕紀
出版者
追手門学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

17世紀前半(ケプラーからホイヘンスまで)は光学という学問を構成している枠組みそのものが変革を被った時代である。そのため発展的な通史として記述しにくく、また論点が狭義の光学に収まりきらないという困難を伴っている。申請者は、こうした困難を理解しつつも、デカルトとその論争者を通して、この時代の光学の展開を、数学・自然学・生理学・形而上学・論証論のそれぞれの領域において明らかにし、学問の編成において光学の果たした基軸的な役割を明らかにした。
著者
武田 裕子 大滝 純司 高橋 都 甲斐 一郎 稲福 徹夜 高屋敷 明由美 大滝 純司 高橋 都 甲斐 一郎 森尾 邦正 稲福 徹也 高屋敷 明由美 安井 浩樹 武村 克哉
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本調査では、医師が専門とする診療科および勤務地選択の際の要因や関連する因子を探るべく、全国の医学部4年生・6年生ならびに研修医を対象に、アンケート調査を実施した。また、すでに専門診療科をもって診療している医師会会員(3県)にも同様の調査を実施した。回答者の属性や個人的な体験・考え方、生育地の規模が特定の診療科選択や最終的な勤務地の決定に影響することが見出された。回答した学生・研修医の2/3がへき地勤務を肯定的にとらえていることがわかった。また、勤務地の決定には生育地の規模が大きく影響していた。
著者
武田 裕子
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.415-420, 2019-10-25 (Released:2020-05-18)
参考文献数
11
被引用文献数
5

医学生の卒業時の到達目標を示す「医学教育モデル・コア・カリキュラム」 (平成28年度改訂版) では, 初めて, 「社会構造と健康・疾病との関係 (健康の社会的決定要因 : SDH) を概説できる」という学修目標が設定された. 生活に困窮しているため外来受診を控える糖尿病患者, 抑うつ・自殺企図のリスクを抱える性的マイノリティの方々など, 社会の様々な状況・要素が「健康」に影響し健康格差の原因となっている. WHOはそれを「健康の社会的決定要因 (Social Determinants of Health : SDH) 」と呼び, 医療者に取り組みを求めている. 本稿では, 格差が広がるなか, SDHを医療者教育で取り上げる意義を概説し, 既存の講義や実習を活用して新たにSDH教育を導入する可能性について論じる.
著者
武田 裕之 津田 泰介
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.594-601, 2015-10-25 (Released:2015-11-05)
参考文献数
19
被引用文献数
2 3

本研究では、甚大な津波被害が想定されている都市において、震災前の移転の可能性を検証すると共に移転に伴う都市ヴォリューム及び移転費用の概算を行う。移転については住民の意思による個別移転として、長期間での移転プロセスを考えることとする。まずインターネットアンケートにより、震災前の個別移転に対する賛否、移転の際の条件等を整理した。賛否については70%以上の回答者が賛意を示しており、平均で15年程度の内に移転のきっかけが訪れることが明らかとなった。次に高知市の浸水域から3つの移転推進地域、高知市西部の利用可能な地域を定め、それぞれ移転推進建物の床面積、新たに生み出される床面積の算定を行った。その結果、現行の用途地域においてもほとんどの移転推進建物の床面積の受け皿となり得ることを示した。最後に移転に必要な費用を試算し、地震による被害想定額と比較した。結果として移転費用は被害想定額を下回っており、震災前移転のメリットを示した。
著者
夏秋 優 武田 裕美子 矢野 倫子
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.255-259, 2000-09-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
11
被引用文献数
2 2

顔面の皮疹に対して紫雲膏, 太乙膏を外用していたところ, 激しい皮膚炎を生じた50歳の女性症例を報告した。皮膚炎はステロイド療法にて約2週間で略治し, 以後, 再発を認めていない。パッチテストの結果, 紫雲膏, 太乙膏, およびそれらの成分である紫根とミツロウで陽性反応を認めた。このことから, 自験例はこれらの外用剤によるアレルギー性接触皮膚炎と診断した。漢方外用薬による接触皮膚炎は少ないものの, 使用中に皮膚症状が悪化した場合はその外用剤による接触皮膚炎を疑う必要がある。
著者
浅尾 裕信 武田 裕司 斉藤 真一
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2023-04-01

閉経後肥満症はヒト乳癌のリスク因子の一つであり、脂肪組織由来のエストロゲンがその主な要因と考えられる。膜型インターロイキン21(IL-21)を発現するマウスでは血中エストロゲンや脂肪組織が増加し、乳腺組織の異形成と乳癌が高頻度で発生する。この病態はヒト閉経後乳癌の発症基盤と共通するものがあると考えた。本研究では、IL-21が脂肪組織の増加を介してエストロゲンの産生亢進に至る機構と、その後の乳癌発生へのIL-21の関与を解明することを目的としている。ヒト乳癌発生においてもIL-21の関与が確認できれば、閉経後乳癌発症の予防法の開発が期待される。
著者
麻生 大吾 久光 慶紀 松田 浩幸 森重 真毅 武田 裕 久保 毅 藤木 稔
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.443-448, 2022 (Released:2022-07-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1

症例は26歳男性,繰り返す右上肢脱力発作の精査にて左内頚動脈高度狭窄と多発性脳梗塞を認めた.急性期加療を行いながら,若年性脳梗塞の原因精査で右冠動脈末梢の狭窄と,腹部大動脈に血栓を疑う陰影欠損を認めた.さらに血球増多があり,JAK2遺伝子変異を検出し,真性多血症と診断した.ルキソリチニブの内服開始後,頚動脈プラークの速やかな退縮が得られた.今回の症例経験からJAK2遺伝子変異陽性例では,脳梗塞予防には抗血小板薬だけでなく,抗腫瘍薬使用も有用と考えられる.真性多血症での多発性の血栓塞栓症の報告は多いが,塞栓源に対する経時的画像変化を捉えた報告は貴重であると考え,報告する.
著者
斉藤 真一 浅尾 裕信 中島 修 武田 裕司
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

肥満に起因する慢性炎症は、インスリン抵抗性を惹起させ、2型糖尿病とその合併症(網膜症・神経障害・腎症・動脈硬化・認知症・易感染など)の基盤病態と考えられている。しかし合併症を発症する糖尿病後期は、必ずしも肥満を伴っていない。5-アミノレブリン酸合成酵素遺伝子破壊マウスは、肥満を伴わずに加齢依存的にインスリン抵抗性を発症し、5-アミノレブリン酸投与により糖代謝異常が改善される。このマウスで免疫学的解析により免疫異常(炎症惹起・免疫不全)の不可逆性の有無とその改善の可能性を検討でき、糖尿病合併症の発症制御の可能性を提案できることを期待している。
著者
古見堂 奈々子 加賀 有津子 武田 裕之
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.761-767, 2015-10-25 (Released:2015-11-05)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

本研究は、共働き世帯の日常行動の1つである保育所への送迎に着目し、送迎行動と送迎に対する満足度との関係、及び送迎に対する満足度と子育て観との関係から、現在の送迎システム及び保育施設の整備に対する提言を行うことを目的とする。送迎行動及び子育てに対する意識を調査するため、公立保育所利用者に対するアンケート調査を行った。共働き世帯において、送迎の負担は母親が担っている場合が多く、自転車、徒歩に加え、公立保育所では禁止されている自動車を主な送迎交通手段としていることが明らかになった。禁止されていても自動車を利用している現状では、実態に即した送迎ルール作りが必要であると言える。また、送迎満足度に影響する要因としては、送り迎えのどちらを行うか、第一希望の保育所かどうかよりも、「自宅から保育所までの距離」が大きいという結果が得られた。子育て否定的印象には送迎満足度が影響を与えていることも明らかにした。送迎の負担を減らすためには、利便性の高い地域だけでなく、住居地域内の保育サービスを更に充実させていく必要があると言える。
著者
武田 裕吾 武田 はるか 渡邉 菜月 楊箸 隆哉 古川 勉寛
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
pp.TJSKE-D-20-00005, (Released:2020-11-20)
参考文献数
26
被引用文献数
1

While there are reports on the reliability of the universal goniometer (UG) and smartphone application goniometer (SG), there have been no reports on user impressions when using these devices. In this study, impressions of users of UG and SG that are used in clinical practice were clarified and reliability was compared. Questionnaires on user impressions were administered to 13 staff members who work in the clinical field. Measurements in the hip and knee joints of seven participants were taken by three testers, and intraclass correlation coefficients (ICC) were obtained to assess reliability. Results showed that SG was superior in terms of appearance, weight, texture, portability, usability, versatility and readout. SG was inferior in terms of setting up measurement axes. However, SG demonstrated high reliability even when compared to UG. The intra-and inter-rater ICC were 0.51 to 0.89 and 0.65 to 0.75, respectively.
著者
武田 裕吾 武田 はるか 渡邉 菜月 楊箸 隆哉 古川 勉寛
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.369-373, 2020
被引用文献数
1

<p>While there are reports on the reliability of the universal goniometer (UG) and smartphone application goniometer (SG), there have been no reports on user impressions when using these devices. In this study, impressions of users of UG and SG that are used in clinical practice were clarified and reliability was compared. Questionnaires on user impressions were administered to 13 staff members who work in the clinical field. Measurements in the hip and knee joints of seven participants were taken by three testers, and intraclass correlation coefficients (ICC) were obtained to assess reliability. Results showed that SG was superior in terms of appearance, weight, texture, portability, usability, versatility and readout. SG was inferior in terms of setting up measurement axes. However, SG demonstrated high reliability even when compared to UG. The intra-and inter-rater ICC were 0.51 to 0.89 and 0.65 to 0.75, respectively.</p>