著者
高橋 昭治
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.9, pp.398-403, 2021-09-01 (Released:2021-09-01)

エルゼビアは140年以上の歴史を持つ世界最大の学術出版社であるが,近年は情報分析企業の性格を強めてきている。その変化のきっかけは,2004年の抄録・引用文献データベースScopusの発表であった。当初Scopusは研究者と図書館員のための文献検索ツールとして設計されたが,高精度の著者・所属機関プロファイルの実装により,研究力分析のためにも使用されるようになった。本稿では,研究力分析ツールSciValをはじめとする製品・技術面での進展,研究評価者などへの利用者の拡大,そして今後期待される研究支援のデジタル・トランスフォーメーションへの貢献の展望について解説する。