著者
高田 亮介 橋本 剛
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2018-GI-39, no.5, pp.1-7, 2018-02-23

アクションゲームには製作者の意図しない動作をする裏技が多く存在するが,一般には人間がプレイすることによって発見される.機械が裏技を発見できるようになれば,ユーザの楽しみ方が広がるだけでなく,ゲームのデバッグ補助にも役立つと考えられる.本稿では,エージェントが試行を繰り返して成長していく強化学習を用いることで,裏技を教えることなく発見する手法を提案する.実験として,スーパーマリオブラザーズの裏技の 1 つである 「無限 1 UP」 を題材とし,進化戦略と多層パーセプトロンを用いた深層強化学習によって発見する AI を作成した.学習の結果,無限 1 UP のような動作を行うエージェントが確認できた.提案手法により,他のゲームでも裏技の発見が可能であると考えられる.