著者
野口 陽来 松井 利樹 小森 成貴 橋本 隼一 橋本 剛
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2007論文集
巻号頁・発行日
vol.2007, no.12, pp.144-147, 2007-11-09

朝日放送が製作しているテレビ番組に「パネルクイズアタック 25」がある. このクイズ番組を見る限り, 解答者は全ての問題に答えようとしている. しかし, クイズの正解が分かっても解答しないほうが有利な状況があるのではないかと考えた. そこで局面の解析にはモンテカルロ法を用いて, どのパネルを獲得しても不利になる状況を見つけ出した. その結果不利になる局面は全体の 3.8%に上ることが判明した. また不利になる局面の代表的な例として一問目を答えた人は二問目を答えない方がよいという例を示した.さらにパネルを選択する戦略についても提案した.
著者
橋本 剛明 白岩 祐子 唐沢 かおり
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.13-23, 2012

The present study examined the determinants of people's attitudes toward the Japanese government's income inequality policies. We focused particularly on people's perceived inequality of opportunity and self-perceptions of social class, and their effects on the perceived responsibility of income inequality. General survey data of 798 individuals indicated that when people perceive education/work opportunities as generally controllable through personal ability and effort, they attribute both onset and offset responsibilities more to the poor and less to the government, consequently showing less support for government intervention. Moreover, people's perception of social class moderated how they view opportunity: only among low-class respondents did the perception that opportunities are influenced by one's parents' income or their gender lead to the perception that opportunity is uncontrollable. High-class individuals, on the other hand, perceived the effects of parental income and gender on opportunity to be independent of the controllability of opportunities, suggesting that they believe that ability and effort hold strong power over general opportunity.
著者
加藤 真司 桑沢 保夫 石井 儀光 樋野 公宏 橋本 剛 池田 今日子
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.39-44, 2012 (Released:2013-04-16)
参考文献数
11
被引用文献数
3

集合住宅における緑のカーテンによる夏季の室内の温熱環境改善効果を明らかにするため,独立行政法人都市再生機構が所有する集合住宅を使用して,様々な条件設定をした複数の住戸の室内温熱環境改善効果を比較測定したものである。比較条件は,緑のカーテンの設置量の違いと,代替手法である簾との比較である。室内温熱環境の実測の結果,緑のカーテンによる室温の低下が確認できたとともに,簾よりもより大きな室温低下傾向が確認できた。また,この結果をもとに緑のカーテンの節電効果を算定した。さらに,戸窓の開放時においては,通風性と日射遮蔽性を併せ持つ緑のカーテンの特徴から,体感温度においても簾と比べて緑のカーテンの有利性が確認できた。
著者
橋本 剛
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.35-45, 2015-08-31 (Released:2015-09-09)
参考文献数
38
被引用文献数
1

In general, the norm of reciprocity is assumed to be a facilitating factor in helping behavior. However, excessive help-seeking combined with insufficient contribution to others would be perceived as a selfish, free-riding deviation. To avoid this negative evaluation, people who feel they have a low sense of contribution (the subjective feeling of one’s contribution to others’ well-being) might be more reluctant to seek help. Thus, it was hypothesized that sense of contribution will be positively associated with help-seeking tendencies. It was also hypothesized that positive associations between sense of contribution and help-seeking will be amplified by recognition of the norm of reciprocity in groups; that is, greater pressure regarding the norm of reciprocity in groups means less help-seeking from those whose sense of contribution is low, and greater help-seeking from those whose sense of contribution is high. To examine these hypotheses, 500 Japanese adults completed an Internet survey regarding occupational relationships. Both hypotheses were supported.
著者
東 育生 橋本 剛 飯田 弘之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. GI, [ゲーム情報学] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.65-70, 2000-05-31
参考文献数
7
被引用文献数
1

本稿は,完全情報ゲームと不完全情報ゲームの戦略的架け橋について論ずる.完全情報ゲームと不完全情報ゲームの間に,果して戦略的架け橋のようなものが存在するか否かを調べるためにいくつかの実験を行なった.実験にあたり,3つの新しい麻雀種 : (a)超完全情報麻雀,(b)完全情報麻雀,(c)部分的完全情報麻雀,を考案し,これら3種類の麻雀種に,(d)通常の麻雀を加えて全部で4種類の麻雀に関する実験を実施した.実験に参加した全てのプレイヤーにアンケート形式による調査に基づく,不完全情報多人数ゲームと完全情報多人数ゲームの比較検討を報告する.
著者
橋本 剛
出版者
静岡大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2002 (Released:2002-04-01)

コンピュータ将棋の開発では探索と評価関数が大きな2本の柱であるが,評価関数は従来各駒の玉との相対位置を点数化した「相対評価」が主流であった.だが相対評価には悪手であるにもかかわらず玉が自分の駒に接近してしまうなど重大な副作用がある.本稿ではこのような副作用のない「絶対評価」をメインにして相対評価の使用を大幅に制限する評価関数TACOSYSTEMを提案し,その実装方法を具体的な例を用いて示す.TACOSYSTEMを実装した我々の将棋プログラムTACOSは第14回世界コンピュータ将棋選手権で決勝入りを果たすという好成績を収めた.ゲーム木探索にとって水平線効果は最も厄介な問題で,特に水平線効果が出やすいゲームではその対策が不可欠である.将棋など持ち駒を使用するゲームでは明らかに損と断言できる水平線効果の指し手が存在するが,これまでその対策が論じられたことはなく現在も将棋プログラムで頻繁にみられる現象である.これを「強度の水平線効果」の指し手と呼び,ゲーム木探索においてこれを完全に除去する方法「SHEK (Strong Horizon Effect Killer)」を提案した.SHEKでは探索中の局面同士で生じる強度の水平線効果はもちろん,ルート局面以前の過去の局面とで生じる強度の水平線効果も指し手の履歴さえあれば完全に除去することが出来るが,計算コストはほとんどかからない.SHEKの概念と実装方法を紹介したのち,千日手問題等に適用する方法も提案し,将棋プログラムに実装してその効果を実証していく.
著者
橋本 剛明 唐沢 かおり 磯崎 三喜年
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.76-88, 2010 (Released:2010-08-19)
参考文献数
29
被引用文献数
4 1

大学生が所属するサークル集団は,フォーマルな組織とインフォーマルな集団の双方の特徴を併せ持った集団であり(新井,2004),本研究はこれを準組織的集団と位置づけた。その上で,サークル集団における成員と集団とをつなぐコミットメントのモデルを探り,検討を加えることを目的とした。具体的には,組織研究の領域における3次元組織コミットメントのモデル(Allen & Meyer, 1990)を基盤に,サークル・コミットメントを測る尺度を作成し,学生205名を対象に調査を行った。その結果,サークル集団におけるコミットメント次元として,情緒的コミットメント,規範的コミットメント,集団同一視コミットメントの3因子が抽出された。さらに,それぞれのコミットメント次元の規定要因に関して,集団がフォーマル集団に近い程度を表す集団フォーマル性との関連を含めて分析を行った。情緒的コミットメントは課題および成員への集団凝集性により規定されており,また,課題凝集性と集団フォーマル性の交互作用が示唆された。規範的コミットメントと集団同一視コミットメントはともに,集団フォーマル性と成員凝集性によって規定されていることが認められた。
著者
村田 朋紀 橋本 剛 長嶋 淳
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2006論文集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.17-24, 2006-11-10

ゲーム木探索において,何らかの枝刈りを行う場合,一時的に損をするが後で良くなる手筋を読むことは困難である.本研究では有効な手筋を少ない計算量で導き出し,有効な手順を深く探索させることを目的とする.そのために手筋を自動で収集・登録し,数手一組として探索に用いるためのフレームワークが必要である.本稿では部分局面パターンにn-gram統計を使用し,棋譜データベースから手筋を自動で抽出する手法を提案する.この手法により大量の棋譜から局面に対し有効な手筋データのみを獲得することに成功した.また,獲得した手筋データを探索に用いる手法を提案し,性能評価を行った結果,探索性能の大幅な向上に成功した.
著者
森田 悠樹 橋本 剛 小林 康幸
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2010論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, no.12, pp.36-41, 2010-11-12

コンピュータゲームプレイヤの研究ではゲームの解明も盛んに行われており,近年ではチェッカーが解かれて大きな話題となった.次のターゲットはオセロが有力である.証明数系の探索がオセロにも有効で特にWPNSが良い結果を出すことが報告されている.本稿では単純な2種類のαβ探索とWPNSの比較実験を行った.パブリックドローと呼ばれる定石から作った残り19から25石の難解な局面を使っている.その結果,ソートを行わないαβ探索の性能はかなり落ちるものの子ノードの数でソートしたαβ探索はWPNSと同等の性能を出すことが示された.またWPNSの探索における弱証明数計算の占める割合のデータを示した.それによりオセロ完全探索に向けた今後のより難解な局面の探索でWPNSなど証明数系探索が主役になりにくいことが予想された.また新たに分枝数を閾値とするαβ法を提案し実験を行った.
著者
松井 利樹 橋本 剛 橋本 隼一 野口 陽来
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.59, pp.9-15, 2008-06-20
被引用文献数
1

本研究ではボナンザメソッドに進行度を用いた評価関数の学習法を提案する。将棋では一般的に序盤は駒の損得、終盤では寄せの速度が重要と言われており、ゲームの進行に応じて適切な値が変動していると考えられる。しかし、序盤から終盤まで単一な局面評価ではどうしても値が平均化されてしまうので良い値を得られないことがしばしばある。そこで従来の将棋プログラムで使われてきた局面の進行具合を表す変数(進行度)を使って表現し、より精度の高い評価関数を設計した。自己対戦の結果より提案した手法の有効性を確認した。In the domain of shogi, the most important factors fluctuate depending on game progress. However usual evaluation functions consist from only one coefficient vector which is calculated as average of entire games. In this paper we propose a new method to handle the problem using a game progress criterion, called shinkoudo. The results of self-play games show that the proposed idea works efficiently.
著者
福本 都 苫米地 飛 橋本 剛明 唐沢 かおり
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.73-80, 2017 (Released:2017-06-30)

Existing research have investigated the effects of free will belief on aggressive behaviours. So far, studies have shown that when people's free will belief is denied, their motivation of self-control decreases, thereby increasing aggressive behaviours. An alternative and inconsistent account is that people who have strong belief in free will attributes the other party's attack to the actor's intention, which lead them to take revenge. Given that aggressions practically occur within a social interaction, the present study examined the relationship between free will belief and aggression in a social interactive situation. We hypothesized that people who have high free will belief will behave more aggressively when they are attacked by another individual. Based on a sample of 45 undergraduates, we measured free will beliefs and trait aggression as an individual-difference variable. We employed a modification of the Point Subtraction Aggression Paradigm in order to measure participants' aggressive behaviours. As a result, the effects of fatal determinism - a subscale of free will - were found significant. Specifically, when participants were unattacked by their interactive partner, those with low fatal determinism belief behaved less aggressively. Incurring no attack from the partner, participants may have experienced higher responsibility for taking aggressive actions themselves. Under such circumstance, having a low fatal determinism belief, and thus regarding their behaviour as undetermined by nature, may have further increased their sense of responsibility, consequently decreasing aggression. In contrast, when participants were attacked by their partner, aggressive behaviours increased on the whole relative to the non-attacked condition; receiving an attack may have simply provoked participants' motivation to revenge. This study highly suggests the relationship between fatal determinism belief and aggression in social interaction situations, offering a ground for future investigations including parameters to further explain the relationship.
著者
佐々木 宣介 橋本 剛 梶原 羊一郎 飯田 弘之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.53, pp.91-98, 1999-06-24
被引用文献数
4

将棋,チェス,象棋(中国将棋)の3種のゲームは起源を同じくし,世界三大将棋とされている.本論文では,与えられたゲームに対して平均合法手数と平均終了手数から求められる√<B>/Dという値がチェスライクゲームにおける重要な指標となり得ることを示し,また,ゲームの歴史的変遷の過程で,この指標がある値に収束するという仮説を提案する.さらに,コンピュータプログラムによる自動プレイにより,世界三大将棋および日本の将棋類を対象として平均合法手数と平均終了手数などの統計的データを採取した.その結果,将棋類の進化的変遷において,持駒再使用ルールの付加が現代将棋に進化する上で重要な変化であることを確認した.本研究の最終目的は,ゲームの進化や発展における普遍的な法則を見出すことである.SHOGI, CHESS, and XIANGQI (Chinese chess) are the major world-wide-popular chess-like games which have been played for many centuries. In this paper, we propose an estimate given by √<B>/D for the average possible moves B and game length D. We also propose a method called self-random play to analyze games, by which we perform experiments with the above three chess-like games and SHOGI variants. The results of the experiments suggest us that the reuse rule of SHOGI is an important step in the course of evolutionary changes of SHOGI. The present aim is to explore the universal way of the evolution of the games.
著者
橋本 剛
出版者
松江工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

AND/OR木探索の難問, 2重カウント問題を解決する"Weak Proof Number Search(WPNS)"を開発した.詰め将棋における実験では,特に数百手を超える超難問でWPNSの性能が他を圧倒した.また,将棋や囲碁の評価関数機械学習,将棋熟達化の認知科学的研究を行った
著者
長嶋 淳 橋本 剛 橋本 隼一
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2006論文集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.1-8, 2006-11-10

端攻めを苦手としていることは,改善が必要なコンピュータ将棋の弱点の1つである.本研究では,局面情報から端攻めの可能性を判定し,可能性の高い局面において重点的に端攻めの手を読ませることで,この問題に取り組む.多数の棋譜を分析して得られた条件をもとに将棋プログラムTACOS へ端攻めルーチンを実装し,評価を行なった.その結果,実装前と比較してTACOSは多くの局面で端攻めを行なえるようになった.
著者
中山 真 橋本 剛 吉田 俊和
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.61-75, 2017-07-01 (Released:2017-04-15)
参考文献数
57

本研究の目的は,恋愛関係崩壊後のストレス関連成長に影響を及ぼす個人差・状況要因として,愛着スタイルと崩壊形態の影響を検討することであった。参加者である大学生・短大生184名(男性86名,女性98名)は,過去5年以内の恋愛関係崩壊経験について想起し,成長感尺度,愛着スタイルの各尺度へ回答した。まず,崩壊形態については,片思いよりも交際していた関係の破局(離愛)で,拒絶者の立場については,拒絶者があいまいな場合よりも,相手に拒絶された場合に,それぞれ高い成長が見られた。愛着スタイルについては,関係性不安が低いほど高い成長が見られた。
著者
今田 智大 橋本 剛
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2012論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.6, pp.151-154, 2012-11-09

オセロにおいて一般的に設けられているハンディキャップは隅に石を置くものであるが、そのハンディキャップは実力差を埋めるのにあまり妥当でないと言われている。本研究では実力差が大きい時に一般に設けられているオセロのハンディキャップが妥当でないことを示し、新しく大きな実力差を埋めるハンディキャップを提案する。
著者
後藤嵩幸 橋本剛
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.7, pp.1-6, 2014-03-10

コンピュータ将棋は,Bonanza メソッドの考案により非常にレベルが高くなった.現在では,プロ棋士との対局も盛んに行われており,トッププロレベルに迫っている.しかし,中盤以降に比べて序盤が弱いという弱点も抱えている.コンピュータ将棋の性能は評価関数の質に大きく影響される.正確に盤面評価を行うほどコンピュータ将棋は強くなる.評価関数のパラメータは機械学習により自動調整されているが,40 駒からなる将棋の盤面をそのまま評価するためには膨大な評価項目が必要となる.現状では部分局面に分割することにより,近似的に評価を行なっている.しかし,現在の多くのプログラムは駒組み合わせ全てを保持するオール (all) 型の評価関数を用いているため,3 駒程度の少ない駒数にしか分割できない.そのため序盤で特に重要な盤面の細かな違いを認識することが出来ない.高次元組み合わせ評価を行うためには,重要な駒組み合わせのみを評価するフレック (frequency) 型評価関数が必要である.フレック型評価関数実現のためには,重要な評価項目を抽出する必要がある.しかし,現在重要な評価項目を自動抽出するための有効な手法は存在しない.そこで本研究では,乱数を用いた盤上の駒組み合わせのランダムカウントにより,評価項目を自動抽出する手法を提案する.実際に提案手法により抽出した項目を用いてフレック型評価関数を設計し,Bonanza に組み込んだ.そして,オール型評価関数と対局実験を行い,性能向上を確認した.