著者
高田 偲帆 村元 隆行
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.335-338, 2017-08-25 (Released:2017-09-16)
参考文献数
14
被引用文献数
3 1

パイナップル果汁に浸漬させた牛肉のテクスチャー特性から,パイナップル果汁のブロメライン濃度を推定する方法について検討を行った.日本短角種去勢牛(n=5)の棘上筋から調製した筋肉サンプルをブロメライン溶液(0.1%,0.5%,1.0%,2.0%,および3.0%)またはパイナップル果汁に1時間浸漬させ,テクスチャープロファイル分析を行った.筋肉サンプルの最大荷重,凝集性,およびガム性荷重は溶液のブロメライン濃度に伴って有意に減少した.溶液のブロメライン濃度と筋肉サンプルのガム性荷重との関係について回帰分析を行い,得られた回帰式に,パイナップル果汁に浸漬させた筋肉サンプルのガム性荷重を適用させた結果,パイナップル果汁のブロメライン濃度は0.43%と求められた.