著者
高畑 早希
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2020-04-24

本研究は、1940~80年代までの日本において展開された、民話運動及び「民話ブーム」の内実を、文学・文化研究の立場から総体的・複層的に描き出すことを目的とする。本研究を遂行するための具体的な達成目標は以下の二点である。第一に、近年再評価の進む50年代の第1次民話運動及び、そこから派生して今日まで継続する東京中心の運動を、民衆文化運動史のなかで通史的に明らかにすること。第二に、先行研究では看過されていた商業的領域や、広島や宮城などにおいて展開された活動も、広く民話運動・「民話ブーム」の影響圏としてくくることで、民話を中心的問いとした文化的気運の関係性を複眼的に明らかにすることである。