著者
高石 翔
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.565-570, 2020 (Released:2020-08-20)
参考文献数
22

〔目的〕前十字靭帯(ACL)再建術後症例を関節可動域運動群,メンタルローテーション課題群,認知運動課題群の3群に分け,非盲検化準ランダム化比較試験により位置覚改善効果を比較した.〔対象と方法〕2015年5月から2018年7月の間にACL再建目的で入院した患者のうち,ACL再断裂例,対側ACL再建例,膝蓋骨脱臼例を除外した者を対象とし,術前および術後3週・4週での位置覚を比較した.介入課題は当院のリハビリテーションプロトコールに追加し,時間は各群とも1日15分とした.〔結果〕認知運動課題群のみ術後の位置覚に有意な改善を認めた.〔結語〕認知運動課題により術前と比べて術後3~4週間で位置覚が改善する可能性がある.