著者
高野 淳一朗
出版者
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究でヒトと類人猿以外で唯一B型肝炎ウイルス(HBV)に感受性のあるツパイ(Tupaia belangeri)を用いて、HBV感染動物モデルの作製を目的としてHBV高感受性ツパイ系統の樹立を目的とした。血中ウイルス量としては低いレベルしか確認はできなかったが、検出率の比較では雑系動物であるツパイにおいてHBV分子クローンの有用性が確認でき、F1群とF2群で比較したところ、2倍以上の検出率であることが確認できた。また、1頭だけだが、肝臓の腫瘍化も確認できた。これらの結果から、HBV高感受性ツパイ系統樹立の高い可能性と今後のHBV研究での有用性が確認できた。